An Introduction to macOS Forensics with Open Source Software
Abstract
macOSフォレンジックの分野で利用できるオープンソースのツールはWindowsと比べると多くはないが、実用に足るだけの機能を実装しているものも存在する。そのようなツールの一つがmac_aptである。
mac_aptはオープンソースのmacOS用フォレンジック解析フレームワークとして開発されており、40以上のプラグインで様々なアーティファクトを解析することができる。独自に実装されたファイルシステムパーサー(HFS+およびAPFS)により、ディスクイメージをマウントせずに解析することもできるため、解析を行うコンピュータのOSを問わない。mac_aptによる解析は解析対象のディスクイメージを指定するだけなので、使い方は非常に簡単である。しかし、その解析結果を如何に読み解いていくかというノウハウはほとんど提供されていない。そのため、特にmacOSフォレンジックの初学者は、何のアーティファクトが存在し、それがどのように解析結果として保存されているのかという事前知識がなければ、効率的な解析は難しいと思われる。
本ワークショップでは、macOSフォレンジックの基礎とアーティファクトの解説から始め、マルウェア感染のシンプルなシナリオに基づいて作成したディスクイメージをmac_aptで解析した結果を用いて、ハンズオンを交えながら解析のノウハウを共有する。
なお、講師がApple Silicon搭載Macを所有しておらず、マルウェア検体がIntelバイナリであることから、解析対象はIntel版macOSを想定しているが、Apple Silicon版macOSでも知見を活かすことができると考えられる。
Speaker
小林 稔
Requirements
- ノートPC
- 仮想化ソフトウェア (VMware Workstation/Fusion, Parallesなど)
Advance Preparation
- zshが動作可能なVM (macOS or Linux)
- jq (https://stedolan.github.io/jq/)
- 動的解析をしたい場合は Intel版 macOS 10.15.5 以下のVMにProcessMonitor, FileMonitor (https://objective-see.com/products/utilities.html)
- DB Browser for SQLite (https://sqlitebrowser.org/)
Skills
- 基礎的なデジタルフォレンジックの知識と経験 ※
- OSSのPythonスクリプトのインストールと実行ができる(必要なライブラリのインストール含む)
- 短いスクリプト (Shell script, Python script) の内容を短時間でおおよそ理解できる
※ 例: フォレンジックで使用する用語(アーティファクト、パーシステンスなど)の意味を理解している。ディスクイメージの取得やマウント、アンマウントができる。ファイルシステムの基礎的な概念を理解している。The Sleuth Kitなどのツールを使ってディスクイメージ内のファイルやメタデータにアクセスできる。解析用ツールを使ってディスクイメージやアーティファクトを解析できる 。
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